パワーズ(英語表記)Powers, J. F.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パワーズ」の意味・わかりやすい解説

パワーズ
Powers, J. F.

[生]1917.7.8. イリノイジャクソンビル
[没]1999.6.12. ミネソタ,カレッジビル
アメリカ合衆国のカトリック作家。フルネーム James Farl Powers。中西部のカトリック司祭の生活を描いた短編集『悪魔』Prince of Darkness(1947),『恩寵の存在』The Presence of Grace(1956),長編アーバンの死』Morte d'Urban(1962,全米図書賞)などがある。中西部の方言を駆使した平明な文体による,ほろ苦い作品が多い。1940年代後半から各地の大学で文学を講じた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パワーズ」の意味・わかりやすい解説

パワーズ
ぱわーず
James Farl Powers
(1917―1999)

アメリカのカトリック作家。イリノイ州出身。中西部を舞台宗教理想と世俗的関心に挟まれたカトリックの聖職者たちをアイロニカル筆致で描いて知られる。短編集『暗黒の王』(1947)、『恩寵(おんちょう)の存在』(1956)で高く評価され、長編『アーバン神父の死』(1962)は全米図書賞を得た。その後、短編集『魚の生きようを見よ』(1975)、二作目の長編『緑に萌(も)える小麦』(1988)がある。

[北山克彦]

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