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ヒンドゥー・ナショナリズム ひんどぅーなしょなりずむ/ひんずーなしょなりずむHindu nationalism

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知恵蔵の解説

ヒンドゥー・ナショナリズム

1992年12月、北インドの聖地アヨディヤにあるモスク(イスラムの礼拝所)が、暴徒と化したヒンドゥー教徒たちによって破壊された。この地は、インドの二大叙事詩の1つ『ラーマーヤナ』の主人公ラーマの生誕地で、かつてはラーマを祀るヒンドゥー寺院が建てられていたという。しかし、16世紀にイスラム教徒によって寺院が破壊され、そこにモスクが建てられた。それ以来、この地をめぐってヒンドゥー教徒とイスラム教徒との争いが続いてきた。80年代以降、アヨディヤ問題は政治的な問題として取り上げられるようになった。アヨディヤの奪回運動を主張してきた中心的存在は、25年にできた国民義勇団(RSS)から派生した世界ヒンドゥー会議(VHP)とインド人民党(BJP)である。彼らの運動は、必ずしも宗教を前面に打ち出したものではないが、ヒンドゥー教を政治的なシンボルとするナショナリズム運動である。現在、インド共和国の人口の約80%がヒンドゥー教徒であり、文字通りヒンドゥー教の国家といえるが、半面、政教分離の理念を明確に打ち出し、少数派であるイスラムやキリスト教などにも信教の自由を保障しようとしている。ヒンドゥー・ナショナリズムと呼べるこの運動は、このような世俗国家の理念に対する強い反発であるといえる。

(岩井洋 関西国際大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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