日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピッツバーグ大学」の意味・わかりやすい解説
ピッツバーグ大学
ぴっつばーぐだいがく
University of Pittsburgh
アメリカ合衆国ペンシルベニア州第2の都市であるピッツバーグ市にある大学。「州に関連する大学state-related university」(私立でありながらも一部州からの資金を受け、州内からの入学者への学費優遇措置などを行う、半公半民の大学)である。創設は1787年であり、200年以上の歴史をもつ。当初はアレゲニー山脈に位置する小さな私立大学the Pittsburgh Academyとして創設され、その後長年私立大学として歩んできたが、1966年に現在のかたちである「州に関連する大学」となった。地元では「ピットPitt」という愛称で親しまれている。
メイン・キャンパスであるピッツバーグ校とその他四つのキャンパスからなる。ピッツバーグ校は、ピッツバーグのオークランド地区にあり、キャンパス内には、42階建ての「学びの聖堂Cathedral of Learning」がそびえ、大学の歴史的ランドマークとなっている。隣接してカーネギー・メロン大学がある。
学士課程・大学院課程に、合わせて15の学部と研究科colleges&schoolsがある。学士課程ではそのうちの10学部で140以上の専攻majorsを提供し、9種類の学位degreesを出している。大学院では修士・博士合わせて、200以上の学位課程degree programsをもち、修士課程では15種類の、博士課程では12種類の学位を出している。2006年現在、学生総数は3万3574人(うち学士課程学生は2万3960人)。教職員総数は1万2051人であり、そのなかで教員は4806人(うち3976人、約83%が常勤教員)である。
専門職分野の準備教育でよく知られ、技術、医学、工学分野へ進む学生が多いが、教養教育も盛んである。学士課程学生の約半数が文理学部school of arts and scienceあるいは一般教育学部college of general studiesに属し、全体の6割以上の学生がそれら2学部から学位を受けている。心理学分野をはじめ、工学、看護学、経営学、医学の臓器移植分野などが有名である。
[飯吉弘子]