ピョートル大帝湾(読み)ぴょーとるたいていわん(その他表記)Залив Петра Великого/Zaliv Petra Velikogo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピョートル大帝湾」の意味・わかりやすい解説

ピョートル大帝湾
ぴょーとるたいていわん
Залив Петра Великого/Zaliv Petra Velikogo

ロシア連邦極東、沿海地方南端近くにある湾。南の日本海に向かって開いており、湾口の幅は約200キロメートル、奥行約80キロメートル。沿岸はすべてロシア連邦領で、海岸線は屈曲に富んでいる。アムールスキー、ウスリースキー、ポシェタ、ストレロク、ボストーク、アメリカなどの小湾に分かれている。代表的な港湾都市は、アムールスキー湾に面したウラジオストク、アメリカ湾に面したナホトカ冬季には結氷する。

 1957年7月、当時のソ連閣僚会議はこの湾を内海として宣言し、湾頭を結ぶ線を領海12海里の基線とすることを決定、湾内に公海の部分があると主張する日本やアメリカは、国際法上ソ連の決定に根拠がないと抗議した。

[津沢正晴]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピョートル大帝湾」の意味・わかりやすい解説

ピョートル大帝湾
ピョートルたいていわん
zaliv Petra Velikogo

ロシア南東部,プリモルスキー地方南部沿岸にある湾で,日本海西部に位置する。奥行 80km。幅は湾口部で約 200km。湾内にウスリー,ポシエト,ボストーク,アメリカ,アムール,ストレロクなどの支湾があって天然の良港を提供している。アムール湾岸にウラジオストク,アメリカ湾岸にナホトカの港があり,1980年代初めにアメリカ湾の支湾ウランゲリ湾に新港ボストチヌイ港が建設され,ロシアの貿易に重要な役割を果している。

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