ブルドン管圧力計(読み)ブルドンカンアツリョクケイ

化学辞典 第2版 「ブルドン管圧力計」の解説

ブルドン管圧力計
ブルドンカンアツリョクケイ
Bourdon-tube gage

圧力計一種.扁平な断面をもった半円形の中空管で,一端は閉じ,他端は固定されて気体につながっている.内圧が高くなるにつれ,伸びる方向に変形するから,閉じた端の変位を機械的に拡大して指針を動かす.精度は低いが,構造が簡単で,高圧(約 107 Pa)まで測定できるので,工業的に広く用いられている.同じ原理にもとづく実験室用の圧力計がある.壁の薄い,弧状のガラスまたは石英ガラス製の管で,同じ材質の外とう管内に溶封されている.閉じた一端には長い指針がつけられている.零位指示器として用い,外とう管内に空気を出し入れして指針を零位置に保つ.このときの外とう管内の圧力は気体の圧力に等しい.壊れやすい欠点があるが,高温でも使用できること,気体がガラス以外の物質(水銀など)に直接触れないこと,定容積であることなどの特長がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルドン管圧力計」の意味・わかりやすい解説

ブルドン管圧力計
ブルドンかんあつりょくけい

ブルドン管」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のブルドン管圧力計の言及

【圧力計】より

…水銀気圧計に対して,〈液体でない〉の意味のギリシア語anērosから,ビディはこれをアネロイド型気圧計aneroid barometerと名付けた。この種の弾性圧力計は49年シンツM.SchinzとブルドンEugéne Bourdon(1808‐84)によってそれぞれ独立に発明されたブルドン管圧力計に発展し,当時の蒸気機関の蒸気圧測定に役だつとともに,工業一般に広く応用される道を開いた。
【種類】
 今日では,圧力計の種類は非常に多く,測定原理や構造の違いにより,あるいは用途に応じてさまざまな型式がある。…

※「ブルドン管圧力計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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