日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ブロッホ(Ernest Bloch)
ぶろっほ
Ernest Bloch
(1880―1959)
スイス生まれの作曲家。ジュネーブでジャック・ダルクローズに、ブリュッセルでイザイに師事したのち、フランクフルト、ミュンヘンで学ぶ。一時帰国してジュネーブで指揮・教職活動を行ったのち、1916年渡米。クリーブランド(1920~25)、サンフランシスコ(1925~30)で音楽院長を務めた。41年オレゴン州に定住し、52年までバークリーのカリフォルニア大学で夏期講座を担当した。弟子にセッションズらがいる。ユダヤ人であった彼は、チェロと管弦楽のためのヘブライ風ラプソディ『シェロモ』(1915~16)、バイオリンと管弦楽のための『バアル・シェム』(1923)など、ユダヤ的精神を土台に、ユダヤ的題材による作品を多く書いた。
[寺田由美子]