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バイオリン バイオリン violin

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バイオリン
バイオリン
violin

弦楽器の一種。独奏,室内楽管弦楽などに用いられる高音用の楽器で,ビオラチェロコントラバスとともにバイオリン属をなす。全長約 60cmで中央のくびれた胴にフレットのない指板の棹がついている。

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デジタル大辞泉の解説

バイオリン(violin)

擦弦楽器の一。全長約60センチで、4本の弦を張り、5度間隔に調弦して、馬の尾毛を張った弓でこすって奏する。提琴。ビオロン

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百科事典マイペディアの解説

バイオリン

管弦楽や室内楽において中心的役割を果たす擦弦(さつげん)楽器(弦楽器参照)。中央ハ音の下のト音を最低として上方へ5度間隔に4弦を張った全長約60cmの楽器で,これを左肩にささえ,右手に持った約75cmの弓(馬の尾毛)でこすって演奏する。
→関連項目楽器ビオラ・ダモーレビルスママンドリン

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世界大百科事典 第2版の解説

バイオリン【violin】

弓で演奏する擦弦楽器の一種。16世紀の初めに北イタリアで生まれ,その衰退が始まる20世紀に至るまでの約300年の間,ヨーロッパの器楽の歴史のなかで,独奏・合奏楽器として重要な役割を果たした。バイオリンビオラチェロコントラバスとともにバイオリン族呼ばれる擦弦楽器の一族を形成し,そのなかの最高音域を受け持っている。コントラバスはもとはビオル族に由来する楽器であるが,通常バイオリン族に数えられる。

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大辞林 第三版の解説

バイオリン【violin】

擦弦楽器の一。一六世紀に出現し一七世紀にイタリアで完成。ビオラ・チェロ・コントラバスなどのバイオリン属中最も小型で、最高音域を受け持つ。左指四本を用いて指板上で弦を押さえて音高を決め、右手で馬の尾の毛を張った弓を弦と直角方向に擦って演奏する。弦数は四本。提琴。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイオリン
ばいおりん
violin英語
violinoイタリア語
Geigeドイツ語
violonフランス語

リュート属擦弦楽器。バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスからなるバイオリン族の高音楽器。西洋音楽を代表する弓奏楽器で、幅広い音域と豊かに変化する音量・音色によって管弦楽や室内楽で中心的役割を担っている。また、民族音楽でも広く用いられる。[横原千史]

歴史

古代ギリシアの楽器キタラや西アジアのレバーブなどを起源とする中世の弦楽器ビウエラ、レベック、リラ・ダ・ブラッチョ、フィーデルから発展し、1520年ころその原型が生まれた。1550年ころには四弦の、現在とほぼ同形となり、広く普及し始める。現存する楽器の最初の製作者はA・アマーティAndrea Amati(1510ころ―1580ころ)、ダ・サロGasparo Bertolotti da Salo(1540―1609)である。その後すこしずつ改良が加えられ、ストラディバリAntonio Stradivari(1644―1737)やN・アマーティNicola A.(1596―1684)、グアルネリGiuseppe Guarneri(1698―1744)らクレモナの巨匠たちによって音量・音色ともに後世の模範となる完璧(かんぺき)な形に仕上げられた。彼らの弟子たちのほかに、イタリアではガダニーニ派、テストーレ派、ガリアーノ派など多くの流派と名作者が生まれ、バイオリン製作の最盛期を迎えた。ドイツではシュタイナーJakob Steiner(1617ころ―1683)、クロッツMatthias Klotz(1653―1743)らのミッテンワルト、フランスではビヨームJean-Baptiste Vuillaum(1798―1835)らのミルクールが製作の中心地となった。
 近代に入ってしだいに音量への要求が高まるにつれて、弦の張力が増し、棹(さお)の長さ・角度、駒(こま)、力木(ちからぎ)など細かな点に変更が加えられたが、おもな共鳴部分である胴はまったく変わらなかった。弓も同様に張りの強いものに変わっていき、フランスのトゥールトFranois Tourte(1747―1835)が模範的な形を完成させた。以後、変化はない。
 現代ではこれら17、18世紀の楽器が名器として珍重され、きわめて高価なものとなっているが、それらには美術品的、骨董品(こっとうひん)的な価値も多分に付与されている。新作でも古名器に劣らぬ楽器も少なくない。[横原千史]

構造

全長は約60センチメートルで、胴・棹・弦・駒・緒止(おどめ)の各部分に分かれる。胴は表(おもて)板・裏(うら)板・横板からなる共鳴箱で、音のよしあしを左右する。表板にはアカモミ、マツ、裏板と横板にはカエデの良質な材料が吟味され、各板とも厚さ1~5ミリメートルで精巧な湾曲がつくりだされる。表板には左右対称に二つのf字型響孔があけられ、その横線にあわせて駒が置かれる。胴内部、つまり駒の左右の足の裏側にはそれぞれ力木と魂柱(こんちゅう)が取り付けられ、これらは単なる補強だけでなく振動の伝達・均一化の役割をもち、低音・高音の音色を豊かにしている。各板の表面に塗られた油ワニスは音色への影響が議論されることもあるが、美観と木材の保護の役割のほうが大きい。
 棹は、糸巻のある箱型にくりぬかれた糸蔵(いとぐら)、上部の渦巻とともに1本のカエデ材から削り出され、胴に接着される。表面には黒檀(こくたん)製でフレットのない指板が胴中央部までせり出してつけられる。糸蔵にはテーパー状の糸巻が差し込まれ、緒止からの弦の張力を摩擦で止めながら調節する。
 弦は19世紀までガット(羊腸)またはガットに金属を巻いたものが使われたが、近年ではスチール製のものが多用される。右から、(1)E線、(2)A線、(3)D線、(4)G線とよばれ、五度ずつ低くE5―A4―D4―G3と調弦される。各弦はそれぞれ異なる音色をもつ。
 駒はカエデ製で、その薄板にはハート形の穴と切れ込みが入っており、これによって適度の伸縮が生まれ、弦の振動を表板に伝える。必要に応じて駒に弱音器を差し込むが、これは振動を抑制して弱音効果を生むだけでなく、異質な音色を生み出す。
 弓は約75センチメートルで、ペルナンビーコやスネークウッド製の細く弾力がある弓身に、馬の尾の毛百数十本を束ね、ねじで張力を加減しながら引き付ける。毛の表面の粗さと松脂(まつやに)の塗布による摩擦によって弦が連続微小振動をおこし、発音する。
 以上の標準的な型のほかに、子供用の7/8、3/4、1/2、1/4、1/8の小型のものや、練習用無音バイオリンもある。[横原千史]

奏法

奏法や構え方は時代、地域によりさまざまである。もっとも標準的な構え方は、あごと左鎖骨で挟み、楽器を水平に支える方法である。
 左手はまったく自由に弦上を動くようにする。人差し指を基準として、音階構成音に従って各指を押さえる形を決め、人差し指をずらすことでポジションを変える。ポジションは遠いほうから順に第1、第2、……とよばれ、通常第7ポジションまで用いられる。こうしてG3―E8の5オクターブに近い広い音域が得られる。音を奏するには親指を除く4指を用いるが、その特徴的な技法としては、指を震わせて音色に微妙なニュアンスを加えるビブラート、軽く押さえることによってオクターブあるいはそれ以上の倍音を出すフラジョレット、跳躍音程を滑らかに移すポルタメントなどがある。
 右手は弓身の毛止めの部分を軽く持ち、手首をしなやかにして弓を動かす。弓は駒と指板の切れ目の中間の弦上に置き、指で圧力を加減する。その際、音色は駒に近づくほど硬くなる。この弓の操作によって、滑らかなレガートから、歯切れのよいスタッカート、細かいトレモロ、強いアクセントに至るまで多様な表現が可能となる。特殊な運弓法に、弓の弾力性を利用し、弓を跳躍させて細かい音を出すスピッカート、駒のところで弾くスル・ポンティチェッロ、弓身で弦をたたくコル・レーニョなどがある。
 このほか、2本以上の弦を同時に鳴らして和音を出す重音奏法、弦を指ではじくピッチカート、弱音器で鼻にかかったような音色にするコン・ソルディーノ、正規の調弦を変えるスコルダトゥーラなど、さまざまな技法で多彩な音色が可能となる。[横原千史]

音楽と演奏家

16世紀初頭に生まれたバイオリンは当時流行していたビオールほど人気がなく、品のない大きな音を出す楽器とされ、五度調弦の特性から、長く舞踊を伴奏する下級楽士の楽器であった。しかし音楽の嗜好(しこう)がしだいに変化し、モンテベルディのオペラ『オルフェオ』(1607)におけるバイオリンの使用、最初の大演奏家兼作曲家マリーニBiagio Marini(1597ころ―1665)の登場を契機として、しだいに合奏のなかで用いられるようになる。この傾向を決定的にしたのがコレッリで、彼はそれまでのソナタを集大成した。その影響下に、合奏協奏曲のビバルディをはじめ、第14ポジションまで駆使したロカテッリP. A. Locatelli(1695―1764)、優れた教則本の作者でもあったジェミニアーニF. S. Geminiani(1687―1762)、アルビノーニT. Albinoni(1671―1750)、タルティーニG. Tartini(1692―1770)ら多くの作曲家がバイオリン音楽の黄金時代を築いた。これはまさに楽器製作の最盛期と一致する。彼らの作品によって合奏におけるバイオリンの重要性が決定づけられ、同時に独奏協奏曲への道が開かれた。この延長線上にJ・S・バッハ、ヘンデル、テレマン、モーツァルトらの協奏曲が生まれる。
 ドイツではビーバーHeinrich Ignaz Franz von Biber(1644―1704)、ワルターJohan Jakob Walther(1650ころ―1717)らが変則的な調弦法スコルダトゥーラを用いて多声ソナタを書き、その伝統のうえにJ・S・バッハが『無伴奏バイオリン・ソナタとパルティータ』(1720ころ)で芸術的に完成させた。このようなソナタの伝統はC・P・E・バッハ、シュターミッツらのトリオ・ソナタへと変容していき、モーツァルト、ベートーベンのバイオリン・ソナタへと発展してゆく。
 18世紀末の弓の改良とともにビオッティG. B. Viotti(1755―1824)が近代奏法を確立し、その弟子で名演奏家兼教育家のクロイツェルRodolphe Kreutzer(1766―1831)、バイヨPierre M. F. d. S. Baillot(1771―1842)、ロードPierre Rode(1774―1830)の流派は現代にまで及ぶ。またパガニーニが圧倒的名人芸で世界を席巻(せっけん)し、以後、作曲家から独立したビルトゥオーゾたちが名技性を競うようになる。それは、作曲家でもあったビュータンHenry Vieuxtemps(1820―1881)、サラサーテ、ドイツ古典の普及に努めたヨアヒムJoseph Joachim(1831―1907)、フランスの作曲家に影響を与えたイザイEugne Auguste Ysae(1858―1931)、偉大な教育者でもあったアウアーLeopord Auer(1845―1930)、フレッシュCarl Fresch(1873―1944)を経て、エルマン、チボー、ブッシュ、クライスラー、シゲッティ、ハイフェッツ、オイストラフと現代の名手まで脈々と続く傾向である。これらの名手、教育家の努力により、ビブラートや柔軟な運弓法をはじめ、多様で豊かな音色、正確な音程、イントネーションなどを生み出すさまざまな技法の平均水準が確実に高められたといえよう。
 このような名人芸が最高度に発揮されるのがロマン派の協奏曲であり、ベートーベン、メンデルスゾーン、ブラームス、ラロ、サン・サーンス、ビニヤフスキ、チャイコフスキー、ドボルザーク、シベリウスらによって多くの名曲が生み出された。技巧の洗練度は交響曲、管弦楽曲、室内楽曲のバイオリン・パートにも波及し、ますますその重要性を強めることとなる。ソナタではベートーベン以降、ブラームス、グリーグ、フランク、フォーレらの作品が傑作として名高い。
 20世紀前半にはレーガー、ヒンデミット、ストラビンスキー、プロコフィエフ、シェーンベルク、ベルク、ショスタコビチらが協奏曲を書いているが、現代の全般的な傾向としては新作におけるバイオリンの使用頻度はかつてより減少し、むしろ古典の再現に演奏家の重点は移っているといえる。また近年、18世紀以前の音楽については、ガット弦で張力の弱いオールドまたはバロック・バイオリンを用いて演奏されることも多い。[横原千史]

民族音楽におけるバイオリン

バイオリンはその音量の大きさ、音色の多彩さなどの優れた特質によって、西洋芸術音楽のみならず、広く世界の民族音楽にも普及している。一般にその特性から土着の伝統楽器にとってかわり、ときには民族的変形を伴いながら、主として民族舞踊や民謡の伴奏、民族楽器のアンサンブルに用いられる。構え方は、あごで挟むよりも胸に当てて左手で支えることが多く、ポジション移動は少ない。ヨーロッパでは17世紀に北欧に入り、18世紀初頭にはヨーロッパ全体に浸透した。それらにおいては、開放弦を持続音とし、他の弦で旋律を奏することが多い。特徴的な用法としては、南欧・東欧のジプシー・アンサンブル、ポーランドの高音域のフレットをもつ楽器マザンキ、ルーマニアやモルダビアの変則的調弦法スコルダトゥーラと自由律音楽ドイナ、バルト諸国の重音メリスマなどがある。
 ヨーロッパ以外へはおもにポルトガル人宣教師や商人が植民地で広め、18世紀の終わりごろから普及していった。アジアのなかでもとくに南インドでは、古典芸術音楽の声楽伴奏や独奏の楽器として早くから取り入れられた。あぐらをかき、右足に楽器の渦巻を当てて緒止(おどめ)掛けを胸に押し付ける独特の構えで左手を自由にし、広い音程に及ぶ複雑な装飾音形などを奏する。このほか、垂直に立てて構えるトルコや北アフリカ、民族楽器と合奏するマレー宮廷舞踊が特徴的である。北アメリカではイギリス系の奏者が伝統的奏法を守り、1000曲以上のレパートリーをもつ一方、カントリー・アンド・ウェスタンのなかで独自のリズミカルな様式を生み出したり、南部の黒人系奏者が独自のスタイルやリズムを打ち出したりしている。後者の活発な様式はメキシコのアンサンブルにも影響を与えている。楽器の変形例としてはペルーのバルサフィードル、ジャマイカの竹バイオリンなどがある。[横原千史]
『フランツ・ファルガ著、佐々木庸一訳『ヴァイオリンの名器』(1960・音楽之友社) ▽マルク・パンシェル著、大久保和郎訳『ヴァイオリン』(白水社・文庫クセジュ) ▽渡辺恭三著『ヴァイオリンの銘器』(1984・音楽之友社) ▽佐々木庸一著『魔のヴァイオリン』(1982・音楽之友社) ▽佐々木庸一著『ヴァイオリンの魅力と謎』(1987・音楽之友社) ▽ヨアヒム・ハルトナック著、松本道介訳『二十世紀の名ヴァイオリニスト』(1971・白水社)』

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世界大百科事典内のバイオリンの言及

【ビオラ・ダ・ガンバ】より

…ビオラ・ダ・ガンバ(脚のビオラの意)と,ビオラ・ダ・ブラッチョviola da braccio(腕のビオラ。バイオリン)である。おのおの大小相似の楽器で一族を構成している。…

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