イザイ(読み)いざい(その他表記)Eugène-Auguste Ysaÿe

関連語 楽器

精選版 日本国語大辞典 「イザイ」の意味・読み・例文・類語

イザイ

  1. ( Eugène Auguste Ysaÿe ウージェーヌ=オーギュスト━ ) ベルギー出身のバイオリニスト、作曲家。近代バイオリン奏法の開拓者ブリュッセル音楽院教授として後進育成。弟テオもピアニストとして有名。(一八五八‐一九三一

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イザイ」の意味・わかりやすい解説

イザイ
いざい
Eugène-Auguste Ysaÿe
(1858―1931)

ベルギーのバイオリン奏者、指揮者、作曲家。近代屈指のバイオリン奏者として、ブリュッセルを中心にヨーロッパ各地に楽旅を重ね、イザイ弦楽四重奏団、イザイ演奏会などを組織した。エリザベト王妃の教師も務め、1913年にはベルギー宮廷楽長に任命されている。作曲家としては、独奏バイオリンを生かした管弦楽曲に特徴がみられるが、その「歌うようなバイオリン」と称せられた叙情的側面は無伴奏バイオリン・ソナタ(6曲。1924)に明確に表現されている。なお、弟のテオTheó(1865―1918)もピアノ奏者、作曲家として知られる。

[細川周平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イザイ」の意味・わかりやすい解説

イザイ
Ysaÿe, Eugène

[生]1858.7.16. リエージュ
[没]1931.5.12. ブリュッセル
ベルギーのバイオリニスト,指揮者,作曲家。 1866年リエージュ音楽院に入学,L.マッサールに学ぶ。パリで H.ウィエニャフスキ,H.ビュータン師事。 86年ブリュッセル音楽院のバイオリンの教授となる。 94年イザイ演奏会およびイザイ弦楽四重奏団を組織。 1918年シンシナティ・オーケストラの指揮者。ベルギーの最も重要なバイオリニストの一人で,フランク,ダンディー,ルクーのソナタ,ドビュッシーの弦楽四重奏曲などは彼に献呈されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「イザイ」の解説

イザイ

ガルネリ・デル・ジェス(バルトロメオ・ジュゼッペ・アントーニオ・ガルネリ)製作によるバイオリン。1740年製。日本音楽財団が保有している。名称は、ベルギーの名バイオリニスト、ウジェーヌ・イザイ(1858-1931)が所有していたことにちなむ。イザイの国葬の際、クッションに乗せられて棺の前を行進した楽器としても知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android