プロピライア(その他表記)Propylaia/Προπύλαια

デジタル大辞泉 「プロピライア」の意味・読み・例文・類語

プロピライア(Propylaia/Προπύλαια)

ギリシャの首都アテネアクロポリス入口にある建物。「前門」を意味し、パルテノン神殿がある聖域への入口に位置する。紀元前5世紀に建築家ムネシクレスの設計で建造された。ドリス式の柱をもつ中央楼と、イオニア式の柱の北翼・南翼で構成でされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロピライア」の意味・わかりやすい解説

プロピライア
ぷろぴらいあ
propylaia ギリシア語

プロピライオンpropylaionの複数形。古代ギリシアの聖地の入口に建てられた門建築物。紀元前400年以降はアゴラなどの世俗施設の入口にも建てられた。アテネ、オリンピアエピダウロスエレフシスなどのモニュメンタルな門は一般に複数であり、そのもっとも著名なものがアテネのアクロポリスのものである。建築家ムネシクレスが前437~前432年に建造した巨大なもので、南北に柱廊翼をもち、北翼の前にさらにピナコテーク(絵画館)を備える。天井は格間(ごうま)、現在も部分的に当時の彩色の跡をとどめる。ドーリス式の重厚さとイオニア式の優美さの併用が美しい調和を示し、パルテノン神殿とともに古代建築の秀逸とされる。

[前田正明]

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