ヘテロダイン検波(読み)へてろだいんけんぱ(英語表記)heterodyne detection

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘテロダイン検波
へてろだいんけんぱ
heterodyne detection

受信した電波の周波数と受信機内で発生させた第二の周波数とを混合し、周波数のより低い第三の周波数を合成する検波方法。この方式を用いる受信機をスーパーヘテロダイン受信機という。たとえばラジオ受信機では、ラジオの受信周波数に対してそれより455キロヘルツ高い周波数を局部発振器で発生させて混合し、両周波数の差として得られる455キロヘルツを中間周波数として増幅する。この中間周波数に変換する部分がヘテロダイン検波である。ラジオ放送では第一の周波数は振幅変調などを受けた被変調波であるが、中間周波数に変換されても周波数帯は変わるがスペクトラムや振幅の変化はまったく相似していて、被変調波のもつ情報は正しく中間周波数の帯域内に受け継がれる。この段階までを第一検波とよぶことがあり、この帯域で振幅について検波すれば、音声等の信号が再生される。この検波を第二検波とよんでおり、第一検波と第二検波をもつような受信方式をスーパーヘテロダイン方式という。
 レーダーで目標を走査する電波は、たとえば船舶用のレーダーでは9375メガヘルツである。目標からの反射波はきわめて微弱であるが、このような高い周波数帯での低雑音の増幅は困難である。このためレーダーでは局部発振器としてクライストロンやガンダイオードを用いた発振器を設け、反射波と混合して60メガヘルツ程度の中間周波数帯に直接変換してから、それを効果的に増幅する。したがってレーダーの受信装置はヘテロダイン方式の代表的なものと考えることができる。[石島 巖]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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