ヘルペス脳炎(読み)ヘルペスのうえん(その他表記)herpes encephalitis

改訂新版 世界大百科事典 「ヘルペス脳炎」の意味・わかりやすい解説

ヘルペス脳炎 (ヘルペスのうえん)
herpes encephalitis

ヘルペスウイルスにより脳に急性炎症性の病変をきたす疾患。脳炎を起こすヘルペスウイルスとしては,単純ヘルペスウイルス,帯状疱疹ウイルス,サイトメガロウイルスなどがあるが,以下は単純ヘルペス脳炎について述べる。

 単純ヘルペスウイルスは1型と2型があるが,この疾患は1型ウイルスにより起こる。発熱(40℃に及ぶ),頭痛,嘔吐,痙攣(けいれん)などにより急激に発症し,意識障害をきたし,興奮,せん妄などの精神症状を呈し,失語症,片麻痺などもみられる。病理学的には側頭葉中心に浮腫,腫張をきたし,小出血巣が散在する急性壊死性脳炎の像を呈する。診断は脳の生検によるのが最も確実であるが,脳生検は日本では一般に行われておらず,上記の臨床症状に加えて血清の単純ヘルペスウイルスに対する抗体価の上昇,脳波やコンピューター断層撮影による特徴的所見などにより診断される。単純ヘルペス脳炎の死亡率は高く50%以上といわれるが,近年アデノシンアラビノシドやアシクロビルなどの抗ウイルス剤が使用され効果をあげている。
脳炎
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