日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ヘースティングズ(Warren Hastings)
へーすてぃんぐず
Warren Hastings
(1732―1818)
イギリス東インド会社のベンガル総督(在任1773~1785)。会社の書記生として18歳から貿易実務についた。ベンガル知事、ついで規制法による初代総督として、イギリス人官吏による税務の直接管理、ムガル皇帝への歳幣輸納の停止、アワドへの会社の影響力の浸透、ロヒラ戦争、ベンガルの民事・刑事裁判機構の確立、チベットへの遣使、ワーラーナーシ併合、第一次マラータ戦争、第二次マイソール戦争などを行った。彼の強硬な統治政策は帰国後にバークらに非難され、下院で弾劾裁判を受けたが無罪とされた。晩年はインド統治の功績により枢密顧問官となった。
[高畠 稔]
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