ベッセマー法(読み)ベッセマーほう(英語表記)bessemerizing; Bessemer process

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ベッセマー法
ベッセマーほう
bessemerizing; Bessemer process

1856年イギリスの H.ベッセマーが発明した製鋼法。溶融した銑鉄に空気を吹込むと,含有成分ケイ素の酸化熱により高温が保たれ,同時にケイ素は酸化ケイ素となって鉱滓化し,銑鉄は自然に製鋼される。当時燃料不要の製鋼法として評判になり,以後の製鋼技術に大きく貢献した。その後溶銑中のリンの酸化熱を利用する同様のトマス法が発明された (1878) が,これも含んで溶銑の不純物酸化熱を利用する自溶製鋼法を総称してベッセマー法という。銅かわの自溶製銅までこの語が拡大使用されている (→転炉 ) 。しかし日本ではそれより早く元文3 (1738) 年に銅屋 (あかがねや) 新右衛門による山下吹きの発明があり,これはまったく同原理による銅かわ自溶製銅法である。真吹 (まぶき) といって昭和初年まで大分県佐賀関製錬所に技術保存されていたがいまは絶えている。

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世界大百科事典内のベッセマー法の言及

【鉄】より

…脱リン,脱硫ができず,したがってリンと硫黄の少ない銑鉄しか使用できなかったのである。スウェーデンのゲランソンG.F.Göransson(1819‐1900)がリンと硫黄の少ない,マンガンの多いダネモラ鉱石を原料とした木炭銑から優秀な転炉鋼を製造することに1858年7月18日に成功したとき,初めてベッセマー法が工業化されたということができる。ベッセマーもはじめスウェーデン銑を使用したが,のちにイギリス,カンバーランドのヘマタイト(赤鉄鉱),スペインのビルバオ鉱石などから優秀なベッセマー銑を製造し,ベッセマー法の大規模な発展が始まる。…

【転炉】より

… 転炉製鋼法は,1856年イギリスのH.ベッセマーが得た特許が発祥で,ほかにトーマス法,LD法,OBM,複合吹錬法などがあって,時代によりそれぞれの役割を果たしてきた。ベッセマー法は酸性底吹転炉法とも呼ばれている。錬鉄でなく,溶鋼を大量に得る製鋼法を近代製鋼法と呼ぶとすれば,ベッセマー法によって近代製鋼法が誕生したことになる。…

※「ベッセマー法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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