ホーキング輻射(読み)ホーキングフクシャ(その他表記)Hawking radiation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホーキング輻射」の意味・わかりやすい解説

ホーキング輻射
ホーキングふくしゃ
Hawking radiation

量子効果により,ブラックホール黒体放射法則と同じ形で光子などの粒子を放射するという予測。 1974年 S.ホーキングにより提唱された。ブラックホールの近傍で粒子-反粒子の対創生が起り,その一方がブラックホールに吸収され,他方が外部に放出されるという機構による。従来古典論であるアインシュタイン一般相対性理論に基づき,ブラックホールからはいかなる物質も放出されない,と解釈されていた。したがってこの予測は強い重力場における量子論的効果の重要性を指摘したわけで,その意義は大きい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む