ポリュデウケス(その他表記)Polydeukēs

改訂新版 世界大百科事典 「ポリュデウケス」の意味・わかりやすい解説

ポリュデウケス
Polydeukēs

2世紀ころのギリシアの修辞家,学者。ラテン名ポルクスJulius Pollux。生没年不詳。エジプトのナウクラティス出身。ローマ皇帝コンモドゥスの愛顧を受け,178年ころアテナイの学院の修辞学教授に任命され,死去するまでその職にあった。10巻の辞典《オノマスティコン》を編纂した。伝存のものは,900年ころのカエサレアの大主教アレタス所有の不完全で書込みの多い縮約版の写しである。この辞典は当時流行をみたアッティカ擬古文主義の作文用語集である。各巻の冒頭に皇帝にあてた書簡形式の序文が付されている。内容はアルファベット順ではなく,主題別に配列されているが,必ずしも系統的ではない。宗教,法制軍事,農工商業,地誌,人間および人間生活の諸相,必需品等をはじめ,学問・芸術全般に及ぶ。これら百科全書的内容に加えて,所々に同義語集,古典作家からの多くの引用などを含み,研究者に貴重な資料を提供する。
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百科事典マイペディア 「ポリュデウケス」の意味・わかりやすい解説

ポリュデウケス

ディオスクロイ

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世界大百科事典(旧版)内のポリュデウケスの言及

【ディオスクロイ】より

…ギリシア神話の双子の兄弟,カストルKastōrとポリュデウケスPolydeukēs(ラテン語ではポルクスPollux)のこと。しばしば兄弟愛の典型とされる。…

※「ポリュデウケス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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