ポルトヴェネーレ、チンクエ-テッレ及び小島群〈パルマリア、ティーノ及びティネット島〉(読み)ポルトヴェネーレ、チンクエテッレおよびしょうとうぐん〈パルマリア、ティーノおよびティネットじま〉

世界遺産詳解 の解説

ポルトヴェネーレ、チンクエテッレおよびしょうとうぐん〈パルマリア、ティーノおよびティネットじま〉【ポルトヴェネーレ、チンクエ-テッレ及び小島群〈パルマリア、ティーノ及びティネット島〉】

1997年に登録された世界遺産(文化遺産)で、イタリア北西部のリグリア州ラ・スペツィア県に位置する。断崖にあるポルトヴェネーレは「絶景の町」といわれる。一方、ぶどうなどの段々畑が広がるチンクエ・テッレは「リヴィエラの真珠」といわれる。この2つの町を結ぶ海岸線と、チンクエ・テッレ沖合のパルマリア島、ティーノ島、ティネット島は、風光明媚な景観を有する。11~12世紀に形成された、リグリア海岸線のラ・スペツィアを起点にほぼ等間隔で点在するチンクエ・テッレの5つの漁村、モンテロッソ・アル・マーレ、ヴェルナッツァ、コルニーリア、マナローラ、リオ・マッジョーレは、急傾斜面にあり、900年以上にも及ぶこの地の人々の生活の知恵などがうかがい知れる。ポルトヴェネーレには13世紀に建設されたゴシック様式のサンピエトロ聖堂がある。◇英名はPortovenere, Cinque Terre, and the Islands(Palmaria, Tino and Tinetto)。ポルトヴェネーレとは「ビーナスの港」、チンクエ・テッレとは「5つの地(土地)」という意味。

出典 講談社世界遺産詳解について 情報