マネトー(英語表記)Manetho; Manethos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マネトー」の意味・わかりやすい解説

マネトー
Manetho; Manethos

前 300年頃活躍した古代エジプトヘリオポリス神官,歴史家。プトレマイオス1世ソテル (在位前 323~285) の時代に全エジプトの祭司および学者の代表と目され,おそらくプトレマイオス2世の時代にギリシア語で『エジプト誌』 Aigyptiaka (3巻) を著わした。これはヨセフスやキリスト教年代史家に引用された断片でしか残っていないが,メネスからペルシアアルタクセルクセス3世がエジプトを支配するまでのエジプトの歴史を 30の王朝分け,古・中・新王国に3分する方法は現在も踏襲されている。しかし彼の伝える歴史年代は記念碑などの1次史料によって訂正されることが多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android