日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
メイヤー(Maria Goeppert Mayer)
めいやー
Maria Goeppert Mayer
(1906―1972)
アメリカの物理学者。原子核の殻模型の提唱で知られる。ドイツのカトウィッツ(現、ポーランドのカトビーツェ)に生まれる。1924年ゲッティンゲン大学入学、量子力学の形成期にM・ボルンの指導を受ける。アメリカの物理学者メイヤーJ. E. Mayer(1904―1983)と結婚してアメリカに渡り、1933年帰化した。1946年シカゴ大学教授、1960年カリフォルニア大学教授。第二次世界大戦前は物理化学に多くの業績がある。第二次世界大戦中に原子爆弾開発のマンハッタン計画に参加。1948年安定な原子核を特徴づける「魔法の数」の研究に着手し、1949年スピン‐軌道相互作用に基づく原子核の殻模型を提出した。これにより1963年ノーベル物理学賞を受賞した。別に同様の研究をしていたJ・H・D・イェンゼンも同時受賞した。
[常盤野和男]
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