メソヒップス(その他表記)Mesohippus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メソヒップス」の意味・わかりやすい解説

メソヒップス
Mesohippus

奇蹄目ウマ科の化石属。古第三紀始新世のヒラコテリウム Hyracotherium(→エオヒップス)と新第三紀中新世メリキップス Merychippus の間をつなぐとされる古第三紀漸新世のウマ。北アメリカにすんでいた。体長 1.3mほどの小型のもので,脚には 3指をもつ。上顎臼歯の頬側に W型の稜線が発達する。(→奇蹄類

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百科事典マイペディア 「メソヒップス」の意味・わかりやすい解説

メソヒップス

始新世後期〜漸新世中期の化石ウマ。オオカミほどの大きさ。前後肢とも各3本の指があり,中央の指が最も長く強大。化石は米国サウスダコタネブラスカに多産する。草食。上顎の小臼歯(きゅうし)は大臼歯化。速く走る能力を備えた最初のウマと考えられる。

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世界大百科事典(旧版)内のメソヒップスの言及

【ウマ(馬)】より

…この時期にはウマ科は他の奇蹄目と異なり,進化速度はおそい。しかし,次の漸新世のメソヒップスMesohippusは前・後趾とも3指となり,次の中新世の初期にかけて,ウマ科の第1回の大放散が見られるなど進化速度ははやまった。つまり,大型化したミオヒップスMiohippusとアンキテリウムAnchitherium,再び小型化したアルカエオヒップスArchaeohippus,巨大なヒポヒップスHypohippusおよびメガヒップスMegahippusなどさまざまなものが現れたことである。…

※「メソヒップス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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