モンマス公(読み)モンマスこう(その他表記)James Scott, Duke of Monmouth

改訂新版 世界大百科事典 「モンマス公」の意味・わかりやすい解説

モンマス公 (モンマスこう)
James Scott, Duke of Monmouth
生没年:1649-85

イギリス国王チャールズ2世の庶子。父の亡命中オランダロッテルダムで生まれ,王政復古後帰国して公爵となる。叔父ヨーク公と王位相続を争い,プロテスタントの反ヨーク派にかつがれ,陰謀に荷担したかどで1679,84年の2度にわたって追放処分をうけた。85年ヨーク公がジェームズ2世として即位すると,王位継承権を主張して小部隊を率いて南西部のライム・リージスに上陸民衆のかなりの支持を集めたが,支配階層の人々は動かず,セッジムーアの戦に敗れて,斬首された。王位継承をめぐる政治陰謀は詩人ドライデンによって《アブサロムとアキトフェル》にうたわれた。
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百科事典マイペディア 「モンマス公」の意味・わかりやすい解説

モンマス公【モンマスこう】

イングランド国王チャールズ2世の庶子。父の亡命中にオランダのロッテルダムで生まれ,王政復古により帰国,公爵になる。叔父のヨーク公(後のジェームズ2世)と王位継承を争い,プロテスタントであったため反ヨーク派にかつがれて,しばしば陰謀に加担し,国外追放処分をうけた。ジェームズ2世が即位すると,小部隊を率いてライム・リージスに上陸,民衆の支持は得たもののセッジムーアの戦に敗れてロンドンで処刑された。

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世界大百科事典(旧版)内のモンマス公の言及

【名誉革命】より

…結局この法案は成立せず,85年ジェームズ2世が即位した。その直後,これに反対して前王の庶子モンマス公が反乱を起こしたが,支配階層は動かず,あえなく鎮圧された。国王はこの反乱に対して〈血の巡回裁判〉と呼ばれる極刑をもって臨み,議会を休会し,審査法を無視してカトリック教徒を文武の官吏に登用,ロンドン周辺には国民の嫌う常備軍を配置し,宗教裁判所を復活させた。…

※「モンマス公」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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