ヤエヤマヒルギ(読み)ヤエヤマヒルギ(英語表記)Rhizophora mucronata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤエヤマヒルギ」の意味・わかりやすい解説

ヤエヤマヒルギ(八重山蛭木)
ヤエヤマヒルギ
Rhizophora mucronata

ヒルギ科の常緑小高木で,マングローブの構成植物。熱帯アジアの河口など,泥土の堆積した海岸に群生し,日本では西表島など八重山諸島海浜に自生する。高さ2~8mになり,幹の下半部から支柱根を出して泥土中に茂る。葉は枝先に集ってつき,枝の中ほど以下では落葉痕が目立つ。葉身は楕円形で長さ約 15cm,質が厚く光沢があってインドゴムノキの葉に似る。葉腋に短い花序を出し,黄白色で多肉質の花を数個ずつつける。萼片花弁とも4枚で,萼片は花後も宿存する。果実は長めの球形であるが,樹上についたまま発芽し,長い棒状の胎生果実となって泥中に落下して生育する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤエヤマヒルギ」の意味・わかりやすい解説

ヤエヤマヒルギ
やえやまひるぎ

ヒルギ

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のヤエヤマヒルギの言及

【ヒルギ(漂木)】より

…ヒルギ科Rhizophoraceaeの樹木の総称で,熱帯のマングローブ林の主構成種。低木から樹高30m以上の高木まであり,幹または太い枝から気根を垂れ,泥中に入って支柱となるか(ヤエヤマヒルギ),または膝状の呼吸根を出す(アカバナヒルギ,メヒルギ)(イラスト,イラスト)。この支柱根および膝状の根の露出部分には大きな皮目があり,大気中の酸素を根に供給する役をなしている。…

※「ヤエヤマヒルギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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