ヤロスラヴル市街の歴史地区(読み)ヤロスラヴルしがいのれきしちく

世界遺産詳解 の解説

ヤロスラヴルしがいのれきしちく【ヤロスラヴル市街の歴史地区】

2005年に登録されたロシアの世界遺産(文化遺産)。ヤロスラヴルは、首都モスクワ北東、ボルガ川とコトロスル川の合流部に開けた都市である。この都市は、11世紀にキエフ公国のヤロスラフ1世によって建てられた木造の砦が起源。その後、ヤロスラヴルはモンゴルに支配されたが、15世紀後半にモスクワ大公国の領土となり、その後ロシア帝国の都市となった。この町は16~17世紀には商業港として発展し、17世紀にはロシア第2の都市として繁栄した。18世紀後半にはエカテリーナ2世の都市の改革令により、ヤロスラヴル県の県都となり、この地域を治める総督知事)が派遣されている。世界遺産に登録された旧市街の歴史地区には、16世紀に富裕な商人たちが競って建築・寄進した教会などの建造物が多数含まれている。また、12世紀後半に建造されたスパースキー修道院など、それよりも古い時代の建造物も残されている。この修道院は、赤レンガと白く明るいタイルが特徴のヤロスラヴル様式の代表的な建造物でもある。ヤロスラヴルの町は、18世紀後半に大火に見舞われ一時期荒廃したが、復興をとげ、1917年のロシア革命後は、工業都市に変貌した。現在もボルガ川の港湾都市、工業都市としての位置づけは変わっていない。◇英名はHistorical Centre of the City of Yaroslavl

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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ヤロスラヴル市街の歴史地区【ヤロスラヴルしがいのれきしちく】

ヤロスラブリ

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