ヨーロッパ学生連合(読み)ヨーロッパがくせいれんごう

大学事典 「ヨーロッパ学生連合」の解説

ヨーロッパ学生連合
ヨーロッパがくせいれんごう

ヨーロッパ38ヵ国の45の学生団体の統括組織(2017年現在)。ヨーロッパの1500万人の学生を代表している。その使命は学生の教育的,民主的,政治的,社会的権利を擁護し強化することにあり,ヨーロッパの高等教育の質の向上である。前身は1982年に創設された西ヨーロッパ学生情報事務局(Western European Student Information Bureau: WESIB)で,当初は学生間の情報交換を目的とした。東欧革命後,東ヨーロッパ諸国も加わり1990年からESIBとなった。1993年にヨーロッパ学生国民連合(The National Unions of Students in Europe)となり,ヨーロッパの学生の政治的利害代表の役割も果たすようになった(略称は,従来のESIBがそのまま使用された)。さらに創立25周年を迎えた2007年から現在のESUに改称され,その機能がいっそう強化されることになった。

 本部ベルギーブリュッセルに置かれている。ESUは欧州審議会,ユネスコ・ヨーロッパ高等教育センター,ヨーロッパ高等教育質保証協会(ENQA)ヨーロッパ大学協会(EUA),ヨーロッパ高等教育機関協会(EURASHE),教育インターナショナル(EI),ビジネス・ヨーロッパ(欧州経営者連盟)などの団体とともに,ボローニャ・プロセスの審議メンバーとなっている。また,ENQAが作成した「ヨーロッパ高等教育圏における質保証のためのスタンダードおよびガイドライン(ESG)」にEUA,EURASHEとともに関与している。
著者: 木戸裕

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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