リッピング(読み)りっぴんぐ(その他表記)ripping

翻訳|ripping

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リッピング」の意味・わかりやすい解説

リッピング
りっぴんぐ
ripping

CDやDVDなどからデータを取り出して、パソコンに取り込むこと。各メディアに記録されている音楽や映像などのデジタルデータを、そのままのファイル形式、または処理しやすい動画ファイルや音声ファイルに変換して保存する。そのためのソフトウェアをリッピングソフトウェアripping software、リッピングツールripping tool、リッパーripperなどという。英語のripには「もぎ取る、はぎ取る、盗む」などの意味がある。

 2012年(平成24)に改正された著作権法では、著作権保護のためのCSS(コンピュータ・セキュリティ・システム)などの暗号化技術を回避したリッピングを違法と規定している。ただし、リッピングはいわばデータを複製する技術の一つであり、バックアップの作成などに使われるもので、それ自体に問題があるわけではない。純粋な私的利用で、保護手段を施していないもののリッピングは適法である。したがって、コピーガード(不正な複製を防ぐ機能)がほどこされていない音楽CDを、携帯デジタル音楽プレーヤーにコピーすることなどに法的な問題はない。一方、映像ソフトのDVDやBlu-ray、ゲームソフトなどの多くにはコピーガード処理がされているが、必要なデータのみを取り出すリッピングはその機能を回避することが避けられないため、結果的に違法行為とみなされることが多い。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む