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リピドーシス

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

リピドーシス
りぴどーしす
lipidosis

遺伝子異常による脂質蓄積症をいうが、普通はとくにスフィンゴリピドの蓄積症をさす。スフィンゴリピドとは、スフィンゴシンあるいはそれに類似した長鎖アミノアルコールをもつ脂質(リピド)であり、スフィンゴミエリン、セレブロシド、ガングリオシドなどを含み、グリセリンを含む複合脂質(グリセロフォスフォリピド)に対する用語である。
 スフィンゴリピドは細胞質内のリソゾームにある加水分解酵素によって分解されるが、遺伝子異常によってこの酵素の一つが先天的に欠損すると、リソゾーム内に蓄積される。とくに、ガングリオシドは中枢神経系に多く存在しており、その蓄積症はガングリオシドーシスとよばれる。大部分は乳幼児期に発病し、脳変性疾患の症状を示す。患者の血液や尿を用いて欠損酵素を確認することにより確定診断が行われる。特異的治療法はなく、つねに進行性の経過をとり、予後は不良である。なお、羊水検査によって出生前診断も行われている。[山口規容子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のリピドーシスの言及

【黒内障】より

…現在では病名としては単独で用いられることはなく,現存する病名は,黒内障性猫眼amaurotic cat’s eyeと家族性黒内障性白痴amaurotic familial idiocyのみである。前者は網膜芽細胞腫retinoblastomaのある時期に瞳孔の中が光ることを指し,後者は代謝異常疾患の一つであるリピドーシスlipidosisの眼症状を主として指す病名である。【小林 義治】。…

【先天性代謝異常】より

…(3)中性脂肪代謝異常 血漿中の脂肪の増加,組織への沈着が起こる。(4)複合糖質代謝異常 ムコ多糖代謝異常(例,ハーラー症候群),糖脂質代謝異常(例,テイ=ザックス病,ニーマン=ピック病など一群のリピドーシス),糖タンパク質代謝異常(例,シアリドーシス,アイ・セルI‐cell病),の三つに分けられる。蓄積性疾患が多く,知能障害,骨変化を伴って重症心身障害の原因となる。…

※「リピドーシス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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