ルム=バン・ロイエン協定(読み)ルム=バン・ロイエンきょうてい(英語表記)Rum-Van Royen Agreement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ルム=バン・ロイエン協定
ルム=バン・ロイエンきょうてい
Rum-Van Royen Agreement

1949年5月7日バタビアで,インドネシアの M.ルムとオランダのバン・ロイエン両代表間で締結された協定。 48年 12月オランダは停戦協定を破棄して第2次警察行動を開始し,インドネシア共和国指導者を捕えバンカ島に監禁した。国連安全保障理事会は調停に努力し,49年4月両代表が交渉を開始,5月7日協定が成立した。オランダ側は,(1) 軍事行動を停止し,インドネシアの政治指導者を釈放する,(2) インドネシア内に新たな自治国の樹立,承認をしない,(3) 共和国をインドネシア連邦の一国として認める,(4) ハーグ円卓会議開催のため万全の準備を整え,この円卓会議においてはレンビル協定に基づきインドネシアに完全な主権を無条件に移譲する方法を討議することなどを約束。また一方,インドネシア側は,(1) 共和国のゲリラ部隊への戦闘停止命令,(2) インドネシアの治安維持および平和の回復への努力,(3) ハーグ円卓会議への参加の同意,(4) 共和国のジョクジャカルタ復帰後,同政府がただちにこの協定を採用することなどを約束した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android