バンカ島(読み)バンカトウ(その他表記)Pulau Bangka

デジタル大辞泉 「バンカ島」の意味・読み・例文・類語

バンカ‐とう〔‐タウ〕【バンカ島】

Pulau Bangkaインドネシア西部、スマトラ島ボルネオ島の間に浮かぶ島。スマトラ島南東岸沖合に位置する。主な都市は東岸のパンカルピナン。ガスパル海峡を隔てて東方に浮かぶブリトゥン島とともに世界的なすず産地として知られる。

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精選版 日本国語大辞典 「バンカ島」の意味・読み・例文・類語

バンカ‐とう‥タウ【バンカ島】

  1. ( バンカはBangka ) インドネシア西部、スマトラ島の東方にある島。ビリトゥン島とともに世界的な錫(すず)の産地として知られる。中心都市パンカルピナン。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンカ島」の意味・わかりやすい解説

バンカ島
バンカとう
Pulau Bangka

インドネシアスマトラ島南東部の東方にバンカ海峡を隔てて位置する島。バンカブリトゥン州に属する。主都パンカルピナン。パレンバン王国に統治されていたが,1812年にイギリス,1814年にオランダの支配下に入った。1709年にスズ鉱山が発見され,パレンバン王国が中国人(→ハッカ〈客家〉)を雇って開発,ブリトゥン島とともに世界有数のスズ産地となった。ほかにも銅,鉛,金,鉄,マンガン鉱床がある。米,コショウ阿仙薬(ガンビール),コーヒー,ココヤシを産する。住民はおもに移住してきたマレー人と中国人からなり,山岳部には先住民も居住する。面積 1万1330km2

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改訂新版 世界大百科事典 「バンカ島」の意味・わかりやすい解説

バンカ[島]
Pulau Bangka

インドネシア,スマトラ島の南東岸沖の島。世界的なスズ鉱産地として有名。面積1万1340km2人口約45万。中心都市は東岸のパンカルピナン。全体に丘陵性で最高点はマラス山(標高692m)。気候は高温多湿である。18世紀初めに豊富なスズ鉱が発見され,以来マレー系・中国系労働者が多数移住し,ことに後者は現在人口の過半を占める。スズ鉱はすべて露天掘りで高品位であるが,近年は低品位の砂スズの利用も開発された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンカ島」の意味・わかりやすい解説

バンカ島
ばんかとう
Pulau Bangka

インドネシア西部、スマトラ島南部の東岸沖にバンカ海峡を隔てて横たわる島。長さ219キロメートル、幅111キロメートル、面積1万1340平方キロメートル、人口約30万。北西から南東方向に細長く、全体的に丘陵性の地形をなし、北部には最高峰のマラス山(692メートル)がそびえる。海岸線は比較的単調であるが、低湿地が多いため良港に乏しい。気候は熱帯モンスーンに属し、3000ミリメートル以上の年降水量を記録する。錫(すず)の産地として世界的に有名で、隣接するシンケプ島、ビリトゥン島とともに「錫群島」を形成する。錫の採掘は18世紀の初期にオランダの東インド会社によって開始された。以来、華僑(かきょう)、マレー人などが鉱山労働者として多数渡来するようになり、島の人口は急増した。中心都市は東岸のパンカルピナンPangkalpinang。

[上野福男]

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