ロック音楽(読み)ロックおんがく(英語表記)rock music

翻訳|rock music

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロック音楽」の意味・わかりやすい解説

ロック音楽
ロックおんがく
rock music

1950年代のアメリカで始り,全世界に広まったリズム感の強い音楽形式で,若年層に圧倒的な人気を博した。「ロック」とは「ゆさぶる」という意味。 1953年白人歌手 B.ヘイリーが,黒人リズム・アンド・ブルースをもとに『ロック・アラウンド・ザ・クロック』などを演奏し,ロックンロール (ロック・アンド・ロール rock and rollの略) の先駆者となった。 56年には E.プレスリーによる『ハートブレイク・ホテル』などが一大センセーションを巻起し,同傾向の歌手が続出した。イギリスでは,64年リバプール出身のビートルズによる『抱きしめたい』などが大ヒットし,ロックに革命をもたらした。以後,カントリー・アンド・ウェスタン,フォークソング,モダン・ジャズ,電子音楽などの要素が取入れられて多方向に展開。実験的,過激なスタイルをもつプログレッシブ・ロック,ハード・ロック,ヘビー・メタルなどを生んだ。同時に音楽産業の主流を占めるようになり,その反動から 70年代には反逆的なパンク・ロックが登場。しかし 80年代には,MTVなどで放送されるビデオ・クリップ (新曲宣伝用ビデオ) の普及によって視覚的要素が強調され,ダンス音楽として流行,一般化した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android