ワタリガニ(英語表記)swimming crab

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ワタリガニ
swimming crab

軟甲綱十脚目ワタリガニ科 Portunidaeに属する種類の総称。最後の歩脚が扁平で幅広く,遊泳脚となっている。甲は扁平,横長で,前側縁に 4~9個の鋸歯をもつ。その数,形が分類学上の標徴となり,第9歯が突出して甲が菱形を呈するガザミ類,5歯をもつベニツケガニ類,6歯をもつイシガニ類などに分けられる。鋏は鋭く,すばやい泳ぎによって小魚類その他を捕食する。ガザミノコギリガザミなど水産業上の重要種のほか,地方的に食用とされる種も多い。市場関係者がワタリガニと呼んでいるのは常時出回っているガザミであることが多い。(→甲殻類十脚類節足動物軟甲類

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百科事典マイペディアの解説

ワタリガニ

甲殻類ワタリガニ科のカニの総称。歩脚の末節が平たく,特に第4歩脚の指節はうちわ状で泳脚となっている。甲の前側縁にある歯の数により,9個のガザミ類,6個のイシガニ類,5個のベニツケガニ,ヒラツメガニ類などに分けられる。暖海に種類が多く,大型のものは食用に珍重される。なおガザミのみをさすこともある。

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世界大百科事典内のワタリガニの言及

【ガザミ(蝤蛑)】より

…甲殻綱ワタリガニ科のカニ(イラスト)。冬から春にかけて,とくに味がよく,カニ料理には欠かせない。…

【カニ(蟹)】より

…はさみ脚は捕食,採餌,闘争,防御などに使われる。はさみの形態は食性などと密接な関係があり,ワタリガニ類のように鋭い歯をもつ捕食型から,多くのスナガニ類のようにスプーン状にへこんでいるものまで多様である。一般的に雄のはさみ脚が大きく,そのうえ,左右の大きさを異にすることも多いが,シオマネキ類の雄のように極端に大きさが異なるのは例外的である。…

※「ワタリガニ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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