ワンタイムパスワード(読み)わんたいむぱすわーど(その他表記)one time password

デジタル大辞泉 「ワンタイムパスワード」の意味・読み・例文・類語

ワンタイム‐パスワード(one-time password)

一度しか使えない、使い捨てのパスワード。また、それを用いた認証技術。外部コンピューターからネットワークを通じてリモートアクセスしたり、インターネットバンキング取引をしたりする際などに使用される。OTP。ワンタイムPW。ワンタイムキーワンタイム認証

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワンタイムパスワード」の意味・わかりやすい解説

ワンタイムパスワード
わんたいむぱすわーど
one time password

一度しか使えないパスワードのこと。使い捨てパスワードともよばれる。おもにインターネット上の認証システムで使われる。利用するたびにパスワードが変更されるため、パスワードの盗用などによる不正なアクセスがしにくくなり、安全性を高めることができる。

 代表的な技術として、タイムスタンプ方式がある。利用者に配布されたトークンとよばれるパスワード生成機のディスプレーに、時とともに変化するパスワードが表示され、このパスワードを利用者が入力すると、パスワード、アクセス時刻、トークンの番号が照合されて認証が行われる。利用者と認証する側の間で時刻を同期させる必要があるため、時刻同期方式ともよばれる。

 ワンタイムパスワードは、セキュリティを重視するインターネット銀行などのユーザー認証や、法人向けネットワーク構築などでの利用が多い。またPDAや携帯電話で利用できる方法も登場し、その裾野(すその)を広げている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ワンタイムパスワード」の解説

ワンタイムパスワード

一度限りしか使えないパスワードを生成することで、パスワード認証の弱点を克服した認証方式。略して「OTP」という。従来のパスワード認証は、ひとたびパスワードが盗まれてしまうと簡単にセキュリティーを破られてしまうという弱点があった。ワンタイムパスワードは、使い捨てのパスワードを生成する「トークン」と、認証のための認証サーバーで構成される。認証方式は、乱数を利用する「チャレンジ&レスポンス方式」と、トークンと認証サーバーが生成前のデータを同期させる「同期方式」がある。パスワードを盗まれても、同じパスワードでは二度とアクセスできないため、セキュリティー強度は高い。オンラインバンキングや、オンラインゲームのユーザー認証に取り入れられている。

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情報セキュリティ用語辞典 「ワンタイムパスワード」の解説

ワンタイムパスワード

時間などを基に生成される1度しか使えないパスワードのこと。パスワードが盗まれても同じパスワードは1度しか使用できないためセキュリティに優れている。

出典 教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)情報セキュリティ用語辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のワンタイムパスワードの言及

【情報セキュリティ】より

…通信路が暗号化されるため,遠隔のマシンにログインするときに使用するパスワードがネットワークの途中で盗聴され盗まれるといったことを防ぐことができる。
[ワンタイムパスワードOne Time Password(OTP)]
 ここまでは,データを暗号化することによって守ってきた。しかし,守るべき情報の特性を活かすことによって,必ずしも暗号化を必要としないものもある。…

※「ワンタイムパスワード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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