デジタル大辞泉
「一千一秒物語」の意味・読み・例文・類語
いっせんいちびょうものがたり〔イツセンイチベウものがたり〕【一千一秒物語】
稲垣足穂の処女作品集。大正12年(1923)刊。月や星などを題材にした童話風の散文からなる。全68編。
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一千一秒物語
いっせんいちびょうものがたり
稲垣足穂(たるほ)の処女作品集。イナガキ・タルホの名で出した。1923年(大正12)1月、金星堂刊。月と星をおもな題材にした数行から数十行のごく短い童話風の散文68編からなる。月や星がポケットに入ったり、星を食べたり、月に追いかけられたり、まるで幼児のように、月や星を地上の生き物と同じように描いている点に特色がある。ショート・ショートの元祖といえよう。序文で佐藤春夫は著者を紹介して「童話の天文学者」「アラビアンナイトの荒唐無稽(こうとうむけい)をまんまと1本のシガレットのなかに封じ込めた」といっている。
[曾根博義]
『『一千一秒物語』(新潮文庫)』
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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