一本松新田
いつぽんまつしんでん
[現在地名]沼津市一本松
原宿の西にあり、西は助兵衛新田に続く。南は海(駿河湾)に面し、地内を東海道(往還長東西九町二四間)が横断する。往還沿いは大部分家並が続いていたが、家並のとぎれたところは並木や田畑となっていた(宿村大概帳)。江戸時代初期、当地を含む原宿から富士郡吉原宿(現富士市)にかけての一帯は浮島ヶ原とよばれた低湿地で、沼沢地が続き集落もなく、往来の旅行者にとって通行難儀な地であった。幕府はこの間の交通の安全性を高めるため、新田の開発を奨励、当新田を含めて一〇ヵ新田が開発されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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