本迹(ほんじやく)一致と本迹勝劣を省略した語。《法華経》を解釈するにあたり,前半の14品(14章の意味)を迹門(しやくもん)とよび,後半の14品を本門とし,両門の関係が論じられた。日蓮は《法華経》をもって末代(末法)への教主釈尊の救いとし,天台宗が伝統的に迹門本門を一体とする解釈を批判して,本門によってこそ《法華経》の救いが保証されるとした。日蓮滅後,この解釈をめぐって,本門に比重はあるが迹門とは一致の関係にあるとする本迹一致説と,その相違点を明確にせよという本迹勝劣の主張が対立した。現在の身延山久遠寺を総本山とする日蓮宗は主として一致派を継承し,日蓮正宗・日蓮本宗・顕本法華宗・法華宗(日陣門流)・同(本門流)・同(日真門流)等はそれぞれ勝劣の趣旨が微妙に異なるが,概括して(本迹)勝劣派とよばれる。
執筆者:渡辺 宝陽
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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