一蓮社町(読み)いちれんしやちよう

日本歴史地名大系 「一蓮社町」の解説

一蓮社町
いちれんしやちよう

中京区蛸薬師通東洞院西入

東西に通る蛸薬師たこやくし通を挟む両側町。西側は一部烏丸通に接する。

平安京の条坊では左京四条三坊三保一四町北及び同四保一五町南の地。平安中期以降は四条坊門東洞院大路西。

平安末期から鎌倉時代にかけて、この地に釈迦堂があったという。この釈迦堂は応仁の乱を機に廃絶したものらしく、天文一二年(一五四三)その跡地に真宗極楽ごくらく寺が建立された。開基は一蓮社笈誉と伝える。のち天正一八年(一五九〇)豊臣秀吉の命で下寺町通五条下ル本塩竈町(現下京区)に移転した。当町を「一蓮社町」とよぶゆえんである。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図に「一れんしや町」とあり、「一れんじや」「一蓮者」と表現は異なるが、中井家系諸図・初期の民間刊行図とも、この呼称を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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