一貫生産体制(読み)イッカンセイサンタイセイ(その他表記)integrated production system

デジタル大辞泉 「一貫生産体制」の意味・読み・例文・類語

いっかんせいさん‐たいせい〔イツクワンセイサン‐〕【一貫生産体制】

原材料調達加工から最終製品の製造までの一連工程を同一組織内で行う生産の仕組み。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一貫生産体制」の意味・わかりやすい解説

一貫生産体制
いっかんせいさんたいせい
integrated production system

1次製品から2次,3次製品ないし最終製品にいたるまで,自社の手で生産する体制。たとえば鉄鋼業の生産は製銑,製鋼圧延加工などに分れるが,銑鉄を製造する段階から圧延までを行うのを銑鋼一貫体制という。鉄鋼業では高熱作業が多く,運搬費用がかかるが,一貫体制のもとでは熱効率を高め,運搬費用を削減できるほか副産物を利用できるなど経営上有利とされる。またアルミニウム工業でも国際的な大資本が採用しているように,精錬から加工までを一貫して生産する体制が有利とみられている。一貫生産体制は製造技術の発展に役立つほか,大規模な利潤を享受できるといった利点をもつ。反面,資本力の大きいことが必要となる。一貫生産体制をさらに徹底すると原材料を自社の手で直接に入手したり (原材料支配) ,最終製品を直接販売する (販売支配) など,垂直的統合を目指すことになる。

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