七ッ島(読み)ななつじま

日本歴史地名大系 「七ッ島」の解説

七ッ島
ななつじま

鬼の寝屋おにのねや島とも称した。輪島の北方二〇―二五キロの海上に散在する七つの島をいう。五キロ四方内に北部のおお島・狩又かりまた島・たつ島と南部の荒三子あらみこ島・烏帽子えぼし島・あか島・御厨みくりや島がある。標高は大島で約六一メートル、そのほかは三五―四〇メートルである。大島には奈良・平安時代のオオノマ遺跡・ミズノマ遺跡がある。「今昔物語集」巻三一に「鬼ノ寝屋嶋」とみえ、能登国ひかり浦の海人がこの島に渡り、鮑を取って国司に貢納していたが、能登守藤原通宗の苛酷な収奪に耐えかねて越後国へ逃亡した。この島は光浦から一日一夜の航路で、その先にねこノ島(現舳倉島)があると伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android