日本歴史地名大系 「七重浜」の解説 七重浜ななえはま 北海道:渡島支庁上磯町七重浜久根別(くねべつ)川河口左岸、常盤(ときわ)川河口右岸に位置し、函館湾の中央にある遠浅の砂浜。地名は「地名考并里程記」に「七重」として「夷語ナァナイなり。則多く渓間有と云ふ事」と記される。昭和二五年(一九五〇)まで久根別川は下流部で西に転じ、大野(おおの)川に合流していた。康正三年(一四五七)のコシャマインの戦の際に七重浜で戦闘があったと伝える(函館区史)。享保十二年所附に「有川村 此辺古川尻迄一里、此辺昆布木迄一里 なゝゑ浜 此辺ごミ川迄一里」とみえる。ロシア人のカラフト・エトロフ襲撃の際、文化四年(一八〇七)八月四日若年寄堀田正敦が「七重浜にて佐竹勢の備立掛引の業を見給ふ」(休明光記)という。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by