三十三間堂遺跡(読み)さんじゆうさんげんどういせき

日本歴史地名大系 「三十三間堂遺跡」の解説

三十三間堂遺跡
さんじゆうさんげんどういせき

[現在地名]亘理町逢隈下郡 椿山

町域北端に近い低い丘陵の尾根上、椿山つばきやまにある。椿山は「観蹟聞老志」に椿花山つばきやまとみえ、椿樹七、八百株が春になると満山焚のようであると賞しており、林の中に観音像を安置する小堂があると記す。そして「或曰往古立叢祠祀花神後人換之以此像」と推測している。遺跡は多数の礎石群と土壇からなる。飛騨匠の一日一夜三十三間堂建立の伝説が伝わる(亘理町史)。礎石群についてはすでに「下郡村安永風土記」に「三十三間堂跡 野山之内 右礎之跡残居」とある。また付近に平家小松大臣が隠れ住んだという小松こまつ堂のあったことを記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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