三千浦(読み)さんぜんぽ

改訂新版 世界大百科事典 「三千浦」の意味・わかりやすい解説

三千浦 (さんぜんぽ)
Samch`ǒnp`o

韓国,慶尚南道南部海岸の都市。人口6万4723(1980)。背後の角山(498m),前面海上の昌善島,蛇梁島等が風波を防ぐ天然の良港三千浦港を中心に発達した商業都市である。李朝初期には三千鎮を置き,南海防御にあたらせた。忠武,麗水と並ぶ南海岸有数の漁業基地として,イワシ,タイ,サバなどの近海漁業が盛ん。缶詰工業をはじめ,陶器,醸造などの地場産業がある。北方晋州市まで晋三線が連絡している。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三千浦」の意味・わかりやすい解説

三千浦
さんぜんぽ / サムチョンポ

韓国(大韓民国)、慶尚南道(けいしょうなんどう/キョンサンナムド)南部海岸にあった旧市名。1956年、三千浦市として設置。95年、泗川(しせん)郡と統合し、泗川市となった(泗川市の面積396.61平方キロメートル、人口11万0912、2000)。旧三千浦市街南部にある閑麗(かんれい)水道は閑麗海上国立公園になっている。南海岸沿海航路の要地で、漁業前進基地。一年中漁労のできる漁場をもち、カタクチイワシタチウオカワハギ、サバ、海藻類集散地でもある。1965年に開通した晋三(しんさん)線の終点で、食料品、繊維、機械工業も発達している。

[邢 基 柱]

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世界大百科事典(旧版)内の三千浦の言及

【泗川】より

…韓国,慶尚南道南部海岸の都市。1995年に三千浦市が泗川郡と合併して泗川市となった。人口12万2894(1995)。…

※「三千浦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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