忠武(読み)ちゅうぶ(その他表記)Ch`ungmu

改訂新版 世界大百科事典 「忠武」の意味・わかりやすい解説

忠武 (ちゅうぶ)
Ch`ungmu

韓国,慶尚南道南部海岸の都市で,1997年旧名の統営改称。人口12万3842(2000)。固城半島の先端に位置し,島々によって風波から守られた天然の良港,忠武湾を抱き,漁業,海上交通の要衝として発達した商業都市である。文禄の役(壬辰の乱)のとき大海戦の戦場となり,以来水軍の本拠地となった。長く統営とよばれていたが,1955年水軍の将李舜臣の号をとり忠武市となり,のち古名に戻った。漁業のほか缶詰などの食品工業があり,それに特産物の螺鈿漆器でも知られている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「忠武」の意味・わかりやすい解説

忠武
ちゅうぶ / チュンム

韓国(大韓民国)、慶尚南道南海岸の中央に突出した統営半島の南端にあった旧市名。1955年、市に昇格。95年、統営郡と統合し、統営市となった(統営市の面積236.51平方キロメートル、人口12万3747、2000)。旧忠武市街地は温暖多雨の気候で、沿岸付近の島々の交通要地であり、沿海の漁業の中心漁港ともなっている。沿岸はカキその他の貝などの養殖場が多い。貝殻の螺鈿(らでん)細工の机、たんす、花瓶などの民芸品はこの地方の特産物である。観光地としても発展していて、閑麗(かんれい)海上国立公園、南望山公園、17世紀の初めに創建された洗兵館、海底トンネル(461メートル)、制勝堂などがある。

[張 保 雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「忠武」の意味・わかりやすい解説

忠武【ちゅうぶ】

統営

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

普及版 字通 「忠武」の読み・字形・画数・意味

【忠武】ちゆうぶ

忠勇

字通「忠」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android