化学辞典 第2版 「三塩化シアヌル」の解説
三塩化シアヌル
サンエンカシアヌル
cyanuric chloride
2,4,6-trichloro-1,3,5-triazine.C3Cl3N3(184.41).塩化シアンの三量化あるいは五塩化リンによるシアヌル酸の塩素化でつくられる.催涙性の白色の固体で,C-N約1.37 Å の平面六角形型構造をもつ.融点146 ℃,沸点190 ℃.密度1.32 g cm-3.ジオキサン,クロロホルム,アセトンに可溶.水で加水分解してシアヌル酸に,アルコラートと反応してシアヌル酸エステルに,アンモニアと反応してメラミンになる.染料,殺虫剤,除草剤,殺菌剤,合成樹脂,火薬,そのほかの合成に用いられる.[CAS 108-77-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報