三座(読み)さんざ

精選版 日本国語大辞典 「三座」の意味・読み・例文・類語

さん‐ざ【三座】

[1] 〘名〙 猿楽座で、一座の第三位の座衆の称。座長を長(おさ)、長の次位の座衆を二座という。
申楽談儀(1430)附載・魚崎御座之事「一、得分の事。三、長殿(をさどの)。二、端居(つまおり)。三さ、一分半。また、一を三に分けて、四座より六位まで、分けて取るべし」
[2] 江戸中村座猿若座)、市村座森田座の三大劇場の総称。これに山村座を加えて四座と称したが、正徳四年(一七一四)江島生島事件によって山村座は廃絶し、再び三座となった。江戸三座。三芝居。三櫓(さんやぐら)
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)上「其中にも分て賑はふ三坐(サンザ)の芝居」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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