三条実房(読み)さんじょうさねふさ

改訂新版 世界大百科事典 「三条実房」の意味・わかりやすい解説

三条実房 (さんじょうさねふさ)
生没年:1147-1225(久安3-嘉禄1)

平安末~鎌倉前期の公卿。父は正二位内大臣公教。1160年(永暦1)非参議従三位に叙せられ,66年(仁安1)正三位中納言兼皇后宮大夫,83年(寿永2)正二位大納言,89年(文治5)右大臣,90年(建久1)左大臣と昇進したが96年病気のため辞職し出家した。1225年没。三条入道と称する。日記を《愚昧記》といい当該時期の朝務を知るうえで貴重な資料である。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三条実房」の解説

三条実房 さんじょう-さねふさ

1147-1225 平安後期-鎌倉時代の公卿(くぎょう)。
久安3年生まれ。父は三条公教(きんのり)。母は藤原清隆の娘。建久元年左大臣にすすむ。有職(ゆうそく)故実に通じ,公事(くじ)の師範をつとめた。嘉禄(かろく)元年8月17日死去。79歳。日記に「愚昧記(ぐまいき)」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の三条実房の言及

【愚昧記】より

…平安末~鎌倉初期の公家三条実房の日記。暦記18巻,別記15巻が存在したというが,現在は1167‐95年(仁安2‐建久6)の間のものが部分的に残っているだけである。…

※「三条実房」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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