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右大臣 うだいじん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

右大臣
うだいじん

(1) 律令制で,太政大臣左大臣の次に位し,政務を統轄した。太政大臣,左大臣,右大臣を総称して三公という。唐の右丞相右相府右府などに相当する。正従二位相当官。職掌は左大臣と同じく太政官の政事,宮中の儀式を総裁した。大化1 (645) 年,蘇我倉山田石川麻呂が任じられたのが最初。天平宝字2 (758) 年,藤原仲麻呂官名改易時に大保と称したが,まもなく旧名に復した。武家政権下では有名無実となった。

(2) 明治2 (1869) 年7月8日の職員令制定により,太政官に設けられた官職。左大臣とともに太政官の長官として天皇を補佐し,大政を統理し,官事を総判する任を負った。定員は1名,相当位は従一位または正二位。同4年7月 29日の官制改革により,一時その名称が消えたが,同年8月 10日の改革で再び,正院三職 (太政大臣,左・右大臣,参議をいう) の一つとして復活した。 1885年 12月 22日太政官達 69号による内閣制度の発足とともに廃止された。

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デジタル大辞泉の解説

う‐だいじん【右大臣】

律令制で、太政官の長官。太政大臣左大臣の次に位し、政務を統理した。右府。右丞相(うしょうじょう)。右僕射(うぼくや)。みぎのおとど。みぎのおおいもうちぎみ。
明治初期の太政官制の官名。初め左大臣と並ぶ最高官であったが、のち太政大臣の下に置かれた。明治18年(1885)内閣制度発足で廃止。

みぎ‐の‐おおいもうちぎみ〔‐おほいまうちぎみ〕【右大臣】

うだいじん(右大臣)

みぎ‐の‐おとど【右大臣】

うだいじん(右大臣)

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百科事典マイペディアの解説

右大臣【うだいじん】

律令制官職の一つ。太政(だいじょう)大臣左大臣とともに太政官の長官。太政官の政務を総理する。645年設置(蘇我石川麻呂が初例),1885年廃止。中世以後は家柄が固定した。
→関連項目九暦大臣内大臣

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大辞林 第三版の解説

うだいじん【右大臣】

律令制で、太政官の官名の一。太政大臣・左大臣に次ぐ。左大臣と同じく太政官の政務を統括する。右丞相。右府。みぎのおおいもうちぎみ。みぎのおとど。
明治初期、太政官制の官名の一。三条実美・岩倉具視が任ぜられた。内閣制度発足により廃止。

みぎのおおいもうちぎみ【右大臣】

みぎのおとど【右大臣】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

右大臣
うだいじん

(1)令(りょう)制の官職。太政(だいじょう)大臣、左(さ)大臣とともに太政官の中枢を構成。地位は左大臣に次ぐが、その職掌、官位相当とも左大臣と同じで、衆務を統理し、綱目を挙(あ)げ持(と)り、庶事を惣判(そうはん)することを任務とし、二品(にほん)、二位相当官である。『日本書紀』によれば、大化改新での新人事で、蘇我倉山田石川麻呂(そがのくらのやまだのいしかわのまろ)が任ぜられたのが初見である。天智(てんじ)朝には官制として成立していたらしいが、大宝(たいほう)令制との異同は不詳。唐名の大保(たいほ)に比するのが一般的であるが、この官職名は日本独自のもので、その由来については前代の大臣(おおおみ)に関連するとの見方もあるが確証はない。奈良時代には太政官最高位に位置することも多かったが、平安時代に入るとその地位は名目化した。(2)明治初期の官制。1869年(明治2)、版籍奉還後の太政(だじょう)官制の改革により、左大臣とともに天皇を輔佐(ほさ)する最高官として設けられ、三条実美(さねとみ)が任ぜられた。71年、廃藩置県後の改革で一時廃官されたが、直後に再置され、太政大臣の下に置かれて、左大臣、参議とともに正院を構成し、岩倉具視(ともみ)が任ぜられた。85年内閣制度が成立し、廃された。[佐藤宗諄]

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世界大百科事典内の右大臣の言及

【左大臣・右大臣】より

…令制太政官の筆頭官職名。律令国家の中央行政機構である太政官には最高官職として太政大臣,左・右大臣の3大臣が置かれていたが,太政大臣は原則として栄誉の官職で,左・右大臣が国家行政の責任者とされた。645年(大化1)左大臣に阿倍内麻呂,右大臣に蘇我倉山田石川麻呂が任じられたのが初例で,浄御原令,大宝令を経て大臣の制度が整備された。…

※「右大臣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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