三熱(読み)サンネツ

デジタル大辞泉 「三熱」の意味・読み・例文・類語

さん‐ねつ【三熱】

仏語。竜・蛇などが受けるという三つ苦悩熱風熱砂に身を焼かれること、悪風が吹きすさんで住居・衣服を奪われること、金翅鳥こんじちょうに食われること。三患。

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精選版 日本国語大辞典 「三熱」の意味・読み・例文・類語

さん‐ねつ【三熱】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。三つのはげしい苦しみ。すなわち、熱風や熱砂で皮肉や骨髄を焼かれる、悪風が吹き起こって居所や衣飾などを失う、金翅鳥(こんじちょう)に子を食われるの三つ。
  2. 畜生道で龍・蛇などが受けるとされるが、のちに転じて日本の神にも及ぶとされた。
    1. [初出の実例]「諸龍衆、受三熱苦、昼夜無休」(出典往生要集(984‐985)大文一)
  3. 燃えあがる炎の熱のはげしさを三段に分けた、焼燃・極焼燃・遍極焼燃の三つ。〔往生要集(984‐985)〕

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