朝日日本歴史人物事典 「三田浄久」の解説
三田浄久
生年:慶長13(1608)
江戸前期の俳人。通称は七左衛門,のち庄左衛門。大坂伏見呉服町に住んだが,のちに河内国柏原へ移住。松永貞徳や安原貞室らと交流。富裕な町人で狂歌,俳諧に遊び,『河内鑑名所記』(1679)の刊行もある。大坂に住する俳人とも親しく,ことに古川定圃の前句付に助力を惜しまなかった。大坂の前句付振興に貢献した人といえる。他界の年には,8月から11月下旬まで,前川由平,井原西鶴と俳諧を興行しており,その途中で没した。<参考文献>平林治徳編『三田浄久』
(楠元六男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報