上井尻村(読み)かみいじりむら

日本歴史地名大系 「上井尻村」の解説

上井尻村
かみいじりむら

[現在地名]塩山市上井尻

上於曾かみおぞ村の西にあり、南は下井尻村(現山梨市)上塩後かみしおご村、西は七日市場なのかいちば(現山梨市)。北は三日市場みつかいちば村。地名用水の井路にちなむという(甲斐国志)中世には井尻郷のうち。

寛正三年(一四六二)七月二四日の市河某寄進状(向嶽寺文書)に「上井尻之道泉七郎太郎」がみえる。永禄四年(一五六一)の番帳にみえる「上井尻之禰宜」は当地の諏訪大明神神職をさすとみられ、府中八幡の勤番を命じられている。天正一〇年(一五八二)一二月九日には上井尻のうち七五貫文、同所夫丸一人などの本給が荻原甚丞に安堵されている(「徳川家印判状写」御庫本古文書纂)

慶長古高帳では高五一四石余、幕府領。ほか大明神(現諏訪大神社)領二石余。寛永一〇年(一六三三)徳美藩領、元禄一一年(一六九八)幕府領に復した。宝永二年(一七〇五)甲府藩領、同七年甲府新田藩(柳沢経隆)(「甲州御分知郷村高割帳」柳沢文庫)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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