上坂廃寺(読み)かみさかはいじ

日本歴史地名大系 「上坂廃寺」の解説

上坂廃寺
かみさかはいじ

[現在地名]豊津町上坂

はらい川中流西岸の沖積地、豊前国分寺跡推定地の南方約一・二キロの地にある。七世紀末に建立され、九世紀前半頃まで存続した寺院跡。昭和五八年(一九八三)に実施された遺構確認調査で塔跡・金堂跡・講堂跡などの位置が推定されており、塔心礎は県指定史跡。塔心礎は長さ二・八メートル、幅二・二メートルほどの楕円形の花崗岩で、中心部に直径八五センチの円形柱座が掘込まれ、柱座中央部に円形舎利孔がある。金堂跡は塔心礎の西側約二五メートルを隔てた瓦溜溝で区画された遺構、講堂跡は塔心礎の北側約二七・五メートルと約三五メートルで発見された礎石が、その一部にあたると考えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android