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鴟尾 しび

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鴟尾
しび

屋根の大棟の両端を飾るもので,沓形 (くつがた) ともいう。起源は中国にあるが,日本でも飛鳥時代の遺品にその存在が知られている。以後,奈良・平安時代を通じて,宮殿,寺院などに用いられた。

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デジタル大辞泉の解説

し‐び【×鴟尾/×鵄尾/×蚩尾】

古代の大建築で、大棟の両端につけた飾り。中国に源があり、形は鳥の尾または魚のようで、沓(くつ)にも似ているところから沓形(くつがた)ともいう。後世の鬼瓦しゃちほこの祖型。

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百科事典マイペディアの解説

鴟尾【しび】

中国系の建築の大棟(おおむね)両端におかれる沓(くつ)形の装飾。天上の魚尾星をかたどり,初めは火災よけのまじないだったと推定される。中国では南北朝,隋唐,日本では飛鳥,奈良,平安時代の宮殿,寺院建築に多く見られる
→関連項目鬼瓦

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世界大百科事典 第2版の解説

しび【鴟尾】

古代の宮殿・官衙・寺院の主要建物の大棟両端につけられた1対の棟飾瓦。中国とその文化圏に属する周辺諸国で用いられた。その起源は漢代にさかのぼり,大棟の両端をしだいに高めて棟反りを強調した形を反羽(はんう)と呼んだ。東晋代に鴟尾という名称があらわれ,北魏に至って鴟尾と呼ぶにふさわしい強く反り上がった形が完成した。隋・初唐代には,湾曲した形をさらに強調するため,脊稜を前方に突出させた初唐様式が登場し,中唐から晩唐にかけては大棟に取りつく部分を獣頭形につくる鴟吻(蚩吻)(しふん)に変化した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鴟尾
しび

古代の宮殿や寺院の建築の大棟(おおむね)の両端に据えられた飾り。鮪(しび)、蚩尾、鵄尾とも書き、沓形(くつがた)ともいう。主として瓦(かわら)製であるが石製、金銅製のものもある。中国の漢代には、建物の大棟は両端が高い、反羽(はんう)の状態につくられただけであったが、晋(しん)代になって初めて鴟尾が飾られた。日本でも飛鳥(あすか)時代に朝鮮から寺院建築が導入されて、鴟尾が用いられたが、奈良時代以降は鴟尾にかわって、鬼瓦が大棟の飾りの主流を占める。現存する古い鴟尾の例は、玉虫厨子(たまむしずし)や唐招提寺(とうしょうだいじ)金堂にある。中国では唐末ごろから鴟尾が変化して海獣の形に似た蚩吻(しふん)となる。日本では鴟尾は中世になると廃れ、近世になって蚩吻の影響を受けた鯱鉾(しゃちほこ)が、城郭建築に用いられるようになった。[工藤圭章]

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世界大百科事典内の鴟尾の言及

【家】より

… 〈家〉の火災,〈家〉に住まう人々の病魔,短命,貧困はぜひとも避けねばならなかった。〈天井〉も水をつかさどる井宿(ちちりぼし)にちなんだ命名ともいわれるが,さらに天井には水草紋様をかき,漢代から屋根に鴟尾(しび)を飾って火災よけのまじないとすることがはじまった。また,〈家〉の定まった場所ごとに神々がまつられた。…

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