上屋久町(読み)かみやくちよう

日本歴史地名大系 「上屋久町」の解説

上屋久町
かみやくちよう

面積:二九八・九二平方キロ

屋久島の北半部を占める。南は屋久町、東・北・西は海に面し、町南西部の永田ながたから約一二キロ西方にある口永良部くちえらぷ島も町域に含まれる。中央部は一〇〇〇メートルを超える山岳地帯で、山地が海岸に迫り平地は少ない。山上に降った大量の雨は幾筋もの川となって海に流れ込み、河口扇状地を形成し、その沖積低地に集落が発達してきた。地理的環境は人々が生活していくうえで必ずしも条件がよいとはいえないが、先史時代の居住地域は宮之浦みやのうら川・一湊いつそう川・吉田よしだ川・永田川などの河川流域や小さな入江に面した低地に求められる。他の地域と比較すれば、面積の割に遺跡数はそれほど多くないが、これらの地域に各時代の遺跡がみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報